パーティー:女性4名/男性3名 計7名
白岩の滝から麻生山を経由して日の出山へのルートは、崩落により長らく通行止めであったが、一昨年迂回路ができて通行止めが解除され、また麻生山は数年前に山頂の樹木が伐採され眺望の良い山になった。今回は、登りに本ルートを歩き、下りは青梅線側に山内新四国八十八札所のある愛宕尾根を馬蹄形に下り二俣尾駅に下山した。
11月21日(土)快晴、冷え込む武蔵五日市駅は相変わらず登山者で賑わっていたが、乗車した白岩の滝入口に向かうバスは空席も目立っていた。登山口バス停から少し舗装道を歩き、白岩の滝入り口の山道に入る。私たち以外に登山者の姿はなかった。初冬の冷たい空気のなか、沢の音、滝の音が響く渓谷の道は静かでとても気持ちが良い。大小に落ちる白糸の滝を見ながら渓谷沿いにゆっくり登り迂回路を過ぎると、やがて沢は細くなり、いつしかなくなった。奥多摩らしい植林の道を九十九に登り、辺りが開けた展望の良い麻生平でしばしの休憩をとった。麻生山へは山頂手前からは藪気味の滑りやすい急坂。坂の途中、わずかに咲き残ったキッコウハグマ、赤い実をつけたツルリンドウにしばらく足を止めた。麻生山の山頂に着くと急に展望が開け、関東平野と都会の高層ビル群が眼下に拡がった。こじんまりして明るくベンチのある山頂は、この付近の山としては静かで落ち着いて好感が持てた。麻生山から一旦下り、日の出山へ向かうメジャールートに出ると急に登山者が多くなった。山頂へは木の階段状のしんどい登りが続き、途中の紅葉に気を紛らわしながら、ひと踏ん張りして日の出山山頂に到着した。東屋とベンチがあり眺望のよい広い山頂は、多くの登山者で賑わっており、あらためて日の出山の人気を思った。丹沢や奥多摩の山々の眺望を楽しみながら昼食をとり、三室山方面に下山すると、再び登山者は少なくなった。二俣尾駅へのルートは傾斜が緩い分、距離がある。尾根を巻いたり、尾根へ登ったり、紅葉を見たり、伐採された樹木の間から先程歩いた麻生山を眺めたりしながら梅野木峠を過ぎ、三角点のある三室山へ到着。三室山は展望もなくひっそりとしていた。ここからは愛宕尾根への道をとり、二俣尾駅へ向かった。途中、愛宕山の山頂でもある愛宕山の奥社でひと休みしたのち、幸せの鐘のある展望所で鐘を鳴らしたり、四国48ヶ所巡りの石碑や石仏を見たりしてさらに下ると、ほどなく登山口のある愛宕神社に到着した。神社から二俣尾駅までの車道歩きの途中、多摩川にかかる橋の上からの渓谷の紅葉に日が当たりきれいだった。このころには日はかなり傾いて弱く、初冬の日の入りの早さを思った。無人駅の二俣尾駅に着くと、間もなく電車が到着、帰途した。 8:25 白岩滝バス停歩き出し-8:46白岩滝-10:14麻生山-11:25日の出山-13:22三室山-13:42愛宕山-14:06幸せの鐘-14:42愛宕神社-14:58二俣尾駅