No.3,799 只見線全線に乗る

 パーティー:女性2名

 11年間不通だった会津川口と只見間が再開通して1年あまり。只見線に乗って秋を満喫しようと行ってきました。 

まず始発の会津若松までは前日に東武線・野岩線・会津鉄道経由で行きました。会津鉄道の沿線は秋真っ盛りで里の秋を充分満喫することができました。 

11月9日(木)会津若松の隣の七日町を朝一番の2両編成の列車に乗り込みました。この日は濃霧で、乗ってから1時間余りは真っ白な田園風景の中を列車は進みます。1時間ぐらい経った頃から霧も薄れ、只見川沿いの山間に。昔懐かしい原風景が心を和ませます。只見線のファンが多いのはこの景色だと納得。秋というより晩秋の景色でした。「霧幻峡の渡し」で有名な早戸駅で下車。渡しに乗るまでに時間があったので、早戸温泉つるの湯へ行き、只見川を眺めながらゆっくりしました。11:45散策付きプランで乗船。なんと船頭は「新日本風土記」や「呑み鉄」で一躍有名になった大越さんでした。彼の只見への思いを聞きながらゆっくり船は対岸へ。対岸には山津波で村の移転を余儀なくされた三更集落があり、そのうちの1軒を見学したり、対岸からの只見川の景色を楽しみました。ホームに戻ってからまだ列車まで1時間半あったので、ホームに座り込み時はゆっくり流れていきます。霧幻峡は夏の景色だとのこと。残念ながら太陽がきらきら反射する水面でした。 

只見駅辺りで夕暮れがすぐそこまで。トンネルばかりの線路は急勾配を大白川駅に向かって下ります。駅には会山行でもお世話になった「大雲沢ヒュッテ」のご主人に迎えにきてもらいました。 11月10日(金)今年の紅葉は猛暑と少雨で良くなかったとか。それでも静かな里の秋でした。朝食後、越後須原の玉川酒造に送ってもらいお酒の試飲。この酒造会社は歴史も古く、豪雪の地を生かした雪蔵で酒を寝かすので有名です。すぐそばの元庄屋で今は国の重要文化財の「目黒邸」を見学。豪壮な造りに圧倒されました。いよいよ終点の小出へ。田圃脇の柿の木のオレンジ色が映えます。小出で予約しておいた「観タクン」で東洋のミケランジェロといわれている石川雲蝶の作品が残る永林寺と西福寺を見学し、帰途に着きました。ゆっくりし心が解された旅行でした。