No.3,904 鯖街道 <ウォーキング> 6月15日 (日)〜6月18日 (水)

パーティー:女性5名、男性2名 合計7名
 初日(6月15日、日) 雨のち曇。前泊等各々小浜駅集合11時。今回は若狭から京へ抜ける幾通りもの道から一番古い遠敷から根来、久田、鞍馬へ通じる針畑越えの道を歩く事となる。地ものランチで気合を入れ、鯖街道起点のプレート前にて不安と緊張の心境で歩き出し12時30分(写真)。旧道の茅葺きの家を味わいながら先ずは国分寺跡を経て海彦、山彦神話の若狭姫神社、若狭彦神社をお参り。ご神木の千年杉に驚嘆、圧倒された。アブラギリの樹木、岩の間一面の見事なユキノシタの花々を見ながら遠敷川に沿って小さな集落を進んで行った。畔道を進み草地の参道へ。古くは多くの寺坊が軒を並べて建っていたというお水送りの寺として知る神宮寺へ(写真)。ところが残念、境内入れず外観のみになってしまいました。更に東大寺へお水が送られる事で知られる鵜の瀬到着。ここにて給水、やっとホット一息。その後根来坂の看板を横目に本格的な街道歩きが始まった。
 遠敷川を左右に見ながら緩やかな坂道から次第に曲がりくねった急勾配となり最奥の上根来を目指した。疲れもピークを越えひたすら歩くのみ状態に・・・そこへ予約のタクシーが早めの到着5時10分、13km、33000歩、本日終了。宿5時40分着、鯖づくしの料理に舌つづみ、疲れも忘れ楽しい夕餉のひととき、少しは昔人の想いに馳せられたかしら?仲間に感謝の一日でした。(石田 記)
 二日目(6月16日、月)天気は起床時小雨、のち曇り時々晴れ。一日中さわやかな風が吹いていた。朝食後、宿から上根来までタクシーで送ってもらう。7時00分根来坂登山口出発。ジグザグと登っていく途中に広大な牛舎跡、ゴザ岩を見ながら、アブラギリやコアジサイの群生に声を上げにぎやかに歩をすすめた。9時00分鯖街道の地図にある大きな看板が見当たらず、遠敷峠の分かれ道で、参加者全員で林道を行くが山道を行くか協議し、遠回りでも林道を行くことになった。しばらく歩くうち、ギンリョウソウの群生やヤマホタルブクロの群落に足を止め見惚れる。10時40分山帰来(休憩所)に到着し、ゆっくりと早めのお弁当タイムを取る。事前に予約していた休憩所は1時間1グルーブ800円と、なんともリーズナブルで、お弁当の後のコーヒータイムで体を休めることができた。休憩後、針畑川沿いに時に日陰、時に日向の街道を軽快に歩く(写真)。バス停の時刻表をみると1日数本のバスが来そうな時間である。市民バスにも乗ってみたいと言う意見にリーダーが渋々同意。元山本酒店から高島町市民バスにのせてもらう。高島市の境界で下車。現在地が分からず道を確認する目的で、止まっていた車のドライバーさんに親切に道を教えてもらい、多久地区の久乃家に15時20分無事到着した。藁葺き屋根にトタンをかぶせた2泊目の宿も、貸切で地鶏鍋を中心にたくさんのごちそうをいただく。宿の女将さん、ご主人、お母様ともすてきなおもてなしの宿だった。宿、休憩所、タクシーの手配や変更等々細やかな計画に参加でき、感謝の気持ちでいっぱいだ。(志波 記)
 三日目(6月17日、火)晴れ。久多から鞍馬までの標高差500m、23km、9時間です。雰囲気ある民宿の朝6時は、これから待ち構えているヒルと勾配のきつい登り道、11時間の行動時間を頭に浮かべ躊躇している私が玄関に。ところがほかの皆さんのお顔はワクワクと闘志をむき出しにして靴紐をしめて歩き始めました(写真)。気持ちを整理する間もなく皆さんの後からついて行きました。一番後ろのデメリットはヒルがズボンから這い上りを後ろの人から見てもらえないことです。ですから時々立ち止まりヒルが付いていないか自分でチェックしているので皆さんから遅れて追いつかない。さらにヒルがズボンについているのに気づき、悲鳴を上げ皆さんを驚かしました。沢沿いの水分補給休息でヒル対策スプレーを靴やズボンに沢山かけていただき皆さんの用意周到(リーダーは靴2足)に驚き、リックを軽くすることだけを考える自分が恥ずかしい。これから目指す八丁平湿原にはヒルが沢山いると民宿の女将さんが言っていたのでさらに不安、ひとり引き返すかと思案中にリーダーが「出発!」との掛けが背中を力強く山道へ押す。八丁平湿原では今までに見たことのない湿原が現れて我々を出迎えて驚かす。水溜まりがすべてわらびで覆い隠されているシツゲン(湿原)である。見渡す限り美しいわらび畑のシュッゲン(出現)である。昨夜の夕食でわらびを海苔で包んだおかずの美味が蘇り元気がでる。それから林道・遊歩道・山の斜面のジグザク道、杉林と視界が開ける道、深く掘れている道、尾根と変化ある道がすべて楽しく親指と膝の痛みを忘れさせてくれる。あっと言う間に8時間20分が過ぎて花背峠にたどり着くとそこには鯖・サバ売りの子孫の81才と出逢いが待っていた。これからゴールの鞍馬までの8kmの出来事は参加者の皆さんへ話を聞いてください。我がメンバーには常に“女神”が。(小林裕 記)
 最終日(6月18日、水)ばっちり晴れ。小浜で起点のプレートに7人で足を乗せ、踏破を誓ってから4日間。今日という日がどんな一日になるのか、未知の中に飛び込んで行くことに楽しみをもっていこうと思い、出発しました。歩いて・・・しゃべって・・・食べて・・・飲んで・・・実に充実した日々でした。夢の神様が住むという遠敷(おにゅう)から針畑越えコース。昔は『山で人に遇わない日はない』と言われた程、往来の賑わいは至極日常であったようです。峠には砦が築かれ家康・光秀等の武将が越えたとも言われています。でも、今回は4日間、人っ子一人遇わず、独占TTC日和でした。計画話から待って待っての日々でした。『京は遠ても十八里』の売りことばを胸の片隅に過ごした日々。全員無事元気に、京都出町橋終点プレートに足を乗せ完歩報告が出来ました。皆さん、ありがとう︕︕ 感謝︕︕。「夢は持ち続けていればいつかは叶う」が私の信念。さてさて次は どんな夢を???。9時00分くら満荘スタート・鞍馬寺参拝・鞍馬街道をひたすら歩く。11:50京都出町駅橋起点ゴール。暑かったです。一息ついた喫茶室、カフェオレおいしかったので一句、「ストローにこおりふれつつ飲むカフェ」、「ガラス越しの夏と ガラス越しの友」(神戸 記)

多くの写真は「写真集」にて公開しています。